こんにちわ。ZinRyuです。
今回は靴を選ぶ上で、どうしても避けたい「靴擦れ」について、その原因と防止するための対策をお伝えします。
靴擦れが起きる 2 つの原因
そもそも靴擦れとはどういう現象か?少し思い返してみましょう。
「靴」+「擦れる」という言葉の通り、靴擦れは足が靴の中で擦れることで起こります。
足が靴の中で擦れてしまうのには、2 つの原因が考えられます。
一つは、靴のサイズが足に合っていないなどの理由で、歩行時に足が靴の中で動き、かかとや指が常に擦れてしまう状況にあるということ。
もう一つは、仮にサイズが合っていたとしても、そもそも靴の形が足に合っていないために、歩行時に靴と足の動きがうまくかみ合わず、その差異が負荷となって局所的に傷つくということ。
こんな風に
足全体が擦れて痛くなるわけではなく、一箇所か二箇所に擦れやテンションが集中して、一歩を踏み出すたびに血が流れ一歩踏み出すたびに激痛が走る。
これが「靴擦れ」という現象です。
整理すると、
- 足が靴の中で動く余地があること
- 足の動きと靴の動きがかみ合っていないこと
これら 2 つのいずれかの原因によって、歩行時に足の特定の箇所に擦れやテンションが集中し、靴擦れが起こります。
靴擦れを防止するための対策
上で解説した 2 つの原因に対処することで、靴擦れは確実に防止できます。
それぞれの原因への対処法を順にみていきましょう。
「1. 足が靴の中で動く余地があること」への対策
足が靴の中で動く余地があると、足が靴の中で動き、歩くたびに小指や踵に擦れが集中してしまいます。
これには以下の 3 つの対策があります。
対策 1:ジャストサイズの靴を選ぶ
まず、ジャストサイズの靴を選ぶことです。
私が今まで見てきた方で、靴擦れしていた方の 9 割が足に対して大きすぎる靴を選んでいました。
スニーカーサイズと同じサイズの革靴を選んでいたりするケースも多々ありました。
サイズが合っているかを簡単に確かめるには、普通に靴を履いている状態で指をかかと側に入れてみてください。
もし、指が一本以上入れば、明らかに大きすぎる靴を履いています。
対策 2:幅を合わせる
靴の幅と足の幅を合わせることも重要です。
靴の甲を指で押してみてください。靴の革が足の甲に接していますか?
もし、靴と足の間にスペースがあるならば、そのまま、足が靴の中で動き中で擦れるためのスペースになってしまいます。その擦れは小指や踵に蓄積し、足を傷つけていきます。
甲の幅と厚みを合わせることで動く余地をなくすことが靴擦れ予防には効果的です。
靴の甲を軽く押したときに、足に直接「圧」を感じるのであれば、良いサイズ感だと言えます。
逆に、このようなシワが入っている靴は、足の甲と靴の間にスペースが空きすぎです。
対策 3:靴紐を強く締める
紐を結び直さずに脱ぎ履きできるよう、あえて靴紐を緩くしていたりしませんか?
脱ぎ履きしやすい状態とは、裏を返せば足が動きやすい状態とも言えます。
紐をしっかり締めるだけで、足が動く余地が劇的になくなることもあります。
「2. 足の動きと靴の動きがかみ合っていないこと」への対策
「1. 足が靴の中で動く余地があること」への対策ができたとしても靴擦れができることがあります。
それは、靴と足の動きがかみ合っていない場合です。
歩行時に靴と足の動きがかみ合っていないと、その差異が負荷となって一箇所に集中し、足を傷つけます。
残念ながら世の中の大部分(95%)の靴は、人間の足に合わせて設計されておらず、むしろ低コストで生産しやすいよう製造上の都合に合わせて設計されています。
人間の足に合わせて作られた靴と機械の都合に合わせて作られた靴。両者の違いは、靴を形作るための型である「木型」によって決定づけられます。
下の写真をご覧ください。
これは、人間の足に合わせて作られた木型(左)と機械の都合に合わせて作られた木型(右)にそれぞれ足を重ね合わせた画像です。
そして、足首からつま先にかけて引かれた線は、木型と足それぞれの甲の一番高いラインを示した線です。
左側は木型と足のラインがほぼ一致しているのに対し、右側は 1cm 近くのズレがあります。
左側の木型から作られた靴は、足と靴の形が適合し、動きがリンクしてくれます。そのため、負荷が足全体に綺麗に分散され、心地よいフィット感が実感でき、靴擦れが起きることもありません。
一方、右側の木型から作られた靴は、本来の足の形とは違う形をしており、その差が足への局所的な負担となって靴擦れにつながります。
足の動きと靴の動きがかみ合わないことへの対策は、機械の都合に合わせた右側のような木型の靴を選ばないことです。
どのような名人がフィッティングしても、製造時の機械に合わせた設計の木型の靴に合わせることは無理。
そんな靴が巷に溢れていることが、靴選びを混乱させている主要因であると思っています。
対策を言い換えれば、足に合わせた木型の靴を選ぶことです。
ただ、足に合わせた木型の靴は、数が少なく(世の中に流通する靴の 5% 程度)これを見極めるのは経験がないと難しい部分でもあります。
「すごいフィッティング」では、足に合わせた木型の靴だけをピックアップしています。無料でご利用いただけますので、ぜひご活用ください。
靴擦れが起きた場合の対策は?
ここまで防止策についてお話してきましたが、すでにお持ちの靴で靴擦れが起きる場合はどうすればよいでしょうか。
別サイトになりますが、こちらの記事にかかとや親指・小指など部位にあわせた対策方法が詳しく書かれています。ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
靴擦れをする原因と防止するための対策。
- 足が靴の中で動く余地がある → ジャストサイズの靴を選ぶ・足の幅にあった靴を選ぶ・靴紐を強く締める
- 足の動きと靴の動きがかみ合っていない → 足に合わせた木型の靴を選ぶ。